インフルエンサー施策を続けると、管理表は必ず巨大になる
Ding Yu
この2か月、RedditのShopify、ecommerce、TikTok Shop、eBayといったコミュニティや小紅書で、EC事業者の投稿をかなりの量読みました。実際にインフルエンサー施策を行っている事業者にも話を聞いています。
そこで何度も見かけたのが、巨大化した管理表です。
最初はGoogleスプレッドシートやExcel、Lark(飛書)に、インフルエンサーの名前と連絡先を並べただけだったはずです。それがいつの間にか、商品、サンプル発送、投稿予定、動画URL、売上、報酬まで詰め込まれ、毎日誰かが更新し続ける表になります。
図:典型的な施策管理表には、注文、配送、投稿、売上の情報が詰め込まれています。
1枚の表が必要になる理由
受注はShopify、Etsy、eBay。発信する人はYouTube、TikTok、Instagram、Threads、Facebookにいます。
ショップ側では、約束どおり動画が公開されたか分かりません。SNS側では、その投稿がどの注文につながったかを正確に把握できません。発送した商品サンプルが届いたか確認するだけでも、配送状況やメール、DMを一件ずつ見る必要があります。
図:ショップとSNSに分散したデータは、最終的に事業者の管理表へ集まります。
どのサービスにも全体像がないため、最後は人が情報を集め、1枚の表にまとめることになります。よくある項目は次のようなものです。
- アカウント名と活動しているSNS
- 連絡済み、返信待ち、交渉中などの状況
- 商品サンプルの注文番号、追跡番号、到着状況
- 投稿条件と公開予定日
- 公開された動画や投稿のURL
- 再生数、クリック数、注文数、売上
- 報酬と次回の連絡予定
ここまで来ると、単なる一覧表ではありません。人がAPIの代わりになって動かしている、事業者専用の業務システムです。
TikTok Shopなら解決するはずだった
TikTok Shopは、動画が公開される場所と商品が売れる場所をどちらも持っています。理屈の上では、誰の投稿から何が売れたのか、自動でひも付けられるはずです。
しかし、実際には誤ったひも付けや取りこぼしが起きます。私が話を聞いたある大規模な販売事業者は、判定をそのまま信用できないため、担当者が毎日関連動画をすべて確認していました。
データが同じプラットフォームにあることと、業務で安心して使えることは別の話です。
専用ツールが定着しないのは、業務が店ごとに違うから
インフルエンサー施策の進め方は、事業者ごとにかなり違います。
まず商品を送り、反応があった人と条件を詰める会社もあれば、企画内容を確定してから発送する会社もあります。インフルエンサー単位で管理するチームもあれば、商品やキャンペーン単位で管理するチームもあります。
既存の管理ツールには、たいてい決められた手順があります。その手順と自社のやり方が合わなければ、業務をツールに合わせるか、使うのをやめるしかありません。
結局、どんな運用にも合わせられる表計算ソフトに戻ってきます。
残すべきは表、なくすべきは転記作業
本当の課題は、管理表を捨てることではありません。
慣れた表と今の業務手順を残したまま、確認、転記、更新にかかる時間を減らすことです。
これは、私が今取り組んでいるテーマでもあります。
事業者がすでに使っている管理表と各サービスのデータを読み取り、商品サンプル、インフルエンサー情報、投稿状況、成果を自動で更新する仕組みを作っています。機械では確実に判断できないものだけ、人に分かりやすい形で確認してもらいます。
図:データを送信し、例外だけ人が確認して、管理表を更新します。最後のGoogleスプレッドシート画面は仮画像です。
方針は2つです。
- 今の仕事の進め方を無理に変えず、その周りにある繰り返し作業を自動化する。
- 判断が必要な部分にはAIを使う一方、実際の処理は同じ手順で安定して繰り返せるようにする。AIが自信満々に間違える場面を見たことがあれば、この違いは大きいはずです。
ここからは自分のプロダクトの話ですが、私はAqua Blueでこの仕組みを作っています。表も運用方法もそのままにして、人が毎日行っている確認と更新だけをソフトウェアに任せる考え方です。
同じような管理表を使っている方へ
インフルエンサーが投稿したか、サンプルが届いたか、数字が更新されたかを毎日確認しているなら、どこまで自動化できるか無料で一緒に整理します。
TikTok Shop米国向けショップの事業者には、無償で自動化の仕組みを構築し、1年間利用できる形で提供することもできます。現在、Aqua BlueはTikTok Shopの公式開発者権限を申請しており、実際に運営され、GMVが発生している事業者の導入事例を必要としているためです。
興味があれば、気軽にメールしてください。


